がんを生き、働く vol.2

アピアランスケアを取り入れよう

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医師に相談しながら「働く」ことを考えよう

がんという病気は、診断や治療で長く医師と関わり、話し合っていくことになります。治療が長くなるにつれ「医師がなかなか説明してくれない」「質問したいけど、できる雰囲気じゃない」などの理由で転院を希望する人がいます。けれど、今のあなたの状態をよく理解しているのは、やはり主治医です。
はじめは聞きたいことを思うように聞けないかもしれません。でも、焦らずに何回かに渡って対話を重ねていくことで、より聞きやすくなるはずです。病状や治療方針の説明も、一度ですべてを理解する必要はありません。十分に話が聞けなかった場合は、あらためて時間を取ってもらってください。
また、質問事項をメモに書きとめておくこともおススメです。あらかじめ準備しておくことは、自分が何を聞きたいかはっきりさせたり、疑問点を整理することができ、短時間でも要領よく質問することができます。主治医とコミュニケーションが取りにくいと感じた場合は、看護師などほかのスタッフや、がん相談支援センターで相談してみてください。
主治医には病気や体のことだけではなく、しごとを続けられるか相談することもできます。漠然とした質問ではなく、「こういう内容のしごとはできますか?」「配慮する点はありますか?」など職種や働き方についてより具体的な内容で相談すると医師も答えやすいです。今後の体調の変化や治療の見通しなどを知り、医学的な質問や体力的にできること/できないことを相談しながら、しごとを続けていくことについて一緒に考えていきましょう。
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お化粧してもOK!アピアランスケアで気分を明るくしよう

治療を続けていくうえで、抗がん剤の副作用は気になるもの。最も多い副作用は吐き気・脱毛・白血球減少の3つですが、副作用の起こりやすさは抗がん剤の種類によっても違うし、個人差もかなりあります。
だから、治療を開始する前に予想される副作用を主治医に確認しておくと良いと思います。あらかじめ予想される副作用を知り、対策を立てておくことで心の準備ができ、過剰な不安を取り除くことができます。また、一度経験すると副作用の程度やしごとへの影響もわかります。たとえば、抗がん剤治療をして2~3日後は吐き気があるから、ゼリーなど口当たりの良いものを買っておこうなど、生活上注意したり工夫することで十分に対応できることも多くあります。
女性の場合、副作用が最も気になるのは脱毛ですね。最近では「アピアランスケア」といって外見へのケアが注目されています。抗がん剤治療を行うと、約2~3週間で脱毛が始まるので、その間にウィッグを準備すると良いでしょう。事前にウィッグの準備ができたら、その形に髪の毛をカットしておくと、周囲も自分も髪型に慣れて違和感や抵抗感が減ります。最近は、ファッション感覚でいくつもウィッグを準備する人もいます。横浜市ではウィッグの助成金制度(がん患者ウィッグ購入費用助成金)もあるので、制度を知っておくのも大切ですね。
また、治療中でも肌にトラブルのない限りメイクアップを控える必要はありません。
健康的な外見を保つことは気持ちの落ち込みを防ぐことにもなるからです。メイクアップすると、気分も上向きますよね。健康的に見せるための化粧のポイントは、眉毛とチーク(ほほ紅)です。特にチークは顔色を良く見せる効果があり、口紅だけをつけるより自然に顔色が良く見えるのでおススメです。眉毛は美しく描くことより、あるべき位置にあることが大切です。左右対称ではなくでも大丈夫なので、まずは眉毛を描くことから始めてみてください。
抗がん剤の種類によっては、爪が変色することもあります。この場合は、マニキュアを塗ってカバーすることができます。除光液は通常の物で大丈夫。ただし、除光液を使った後は、ハンドクリームなどで乾燥を防いでください。外出の時はネイルチップなどを使用して、気分転換をはかるのも良いですね。

教えてくれた人・・・

1992年横浜市立大学医学部附属浦舟病院入職。2005年公立大学法人化に伴い「横浜市立大学附属市民総合医療センター」と改称した同院で勤続。2014年日本看護協会認定乳がん看護認定看護師を取得。地域がん診療連携拠点病院専従看護師として、2015年よりがん相談支援センターに所属、看護の実践経験を活かし相談業務を担当。治療・療養上の支援、予防・早期発見の情報提供、セカンドオピニオン等、院内及び地域からの相談を受けている。認定がん専門相談員。
公立大学法人横浜市立大学附属市民総合医療センター
看護師 東谷由美香

看護師  東谷さん
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