不妊治療をしながらしごとをする、ということ vol.3

しごとも治療も頑張りたい!そのためには

前回お伝えしたように、しごとと不妊治療の両立は大変。けれど、もしも「どちらも続けたい」と思われる場合は、ぜひ頑張って続けてほしいと、強く思います。

不妊治療にはお金もかかるので、経済的な面でも、しごとは続けていたほうがよいと思いますし、何よりも、しごとをしていることで、不妊治療一辺倒にならずに済み、気がまぎれることがたくさんあります。

だからこそ、これまで頑張って続けてきた、やりがいのあるしごとを持っている皆さんには、これからもより一層しごとを楽しんでいただきたいな、と思うのです。そのために必要なことを知っておくとともに、カップルで常にたくさん話をし、気持ちを添わせて、共に協力しながら進んでいって欲しいと思います。

まず、職場の環境を整えよう

不妊治療をしていると突発的な休みや早退、遅刻などが必要になってきます。だから、あらかじめ自分のしごとに直接関わりを持っている上司の方にだけでも、伝えたほうがよいのではと思います。なかなか話しづらいと思うかもしれませんが、「今どうしても不妊治療を頑張りたいのですが、しごとも続けていきたいんです。協力していただけないでしょうか」と事情と気持ちを伝えてみてはどうでしょう。

「実際に勇気を出して伝えてみたら、意外と周囲に同じように治療をしている/いた人がいてびっくりしたと」いう話も、とてもよく聞きます。この場合、身近に相談できる人が増えて、思わぬ一石二鳥となるかもしれません。

気軽に相談できる窓口があります

「不妊」は一人で抱えると重たすぎてツライもの。しごととの両立には、心身の健康が何よりも大切です。だからこそ、ぜひ相談窓口や専門家に相談してみてください。

横浜市の相談窓口
①不妊・不育専門相談
医師(婦人科、産科、泌尿器科)及び不妊症看護認定看護師等が、不妊や不育に関する面接相談(男性不妊相談も可)を行っています。
②男性不妊相談(土曜日開催)
男性不妊症かどうか、検査や治療方法についてなどの相談を専門医師が行います。
③女性の健康相談
不妊や不育を含む、思春期から更年期までの女性のからだと心の悩みについて、助産師、保健師等が電話・面接相談を行っています。

①と②は、横浜市こども青少年局こども家庭課親子保健係(045-671-3874(直通))、③は各区福祉保健センター子ども家庭支援課、にお問い合わせください。

■不妊経験カウンセラーへの相談や自助(セルフヘルプ)グループでのわかちあい
NPO法人Fineでは、同じ不妊を体験した「公認不妊ピア・カウンセラー」がカウンセリング(電話は無料・面接は予約制・有料)を行なっています。近頃では、男性の相談者の方や、カップルで相談に来られる方も増えてきました。

相談者の方からは、「これまで誰にも話せなかったけれど、初めて自分の心の内を話すことができて、とても楽になった」「相談できる人がいなかったので、とても心強かった」という声がよく聞かれます。

また、不妊に悩む人・不妊の問題を抱えた人のための自助(セルフ・ヘルプ)グループのフィンレージの会は、不妊について語り合える場であり、同じ立場の人同士が体験や痛みをわかちあうことができます。
次回は不妊治療のやめどきについてお伝えします。

教えてくれた人・・・

長崎市生まれ。不妊の経験を活かして友人と共著で本を出版。それをきっかけにNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げる。Fineは厚生労働省への各種要望書の提出⇒認可を多数実現しているほか「不妊ピア・カウンセラー養成講座」や「医療施設の認定審査」、「不妊治療の経済的負担軽減のための国会請願」など、日本初のさまざまな活動を実施。また患者の体験を踏まえた講演・講義や、患者のニーズを広く集める調査を継続的に実施、広報するなど、不妊や妊活の啓発に努めている。自身はNPO法人設立当初より理事長として法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ等)として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)『ひとりじゃないよ!不妊治療』(角川書店)など。
NPO法人Fine理事長/一般社団法人 日本支援対話学会理事
松本亜樹子

NPO法人Fine理事長  松本さん
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