不妊治療をしながらしごとをする、ということ vol.4

不妊治療がなかなかうまくいかなくて悩んだら

不妊治療の継続とやめどき

不妊治療を始めた時「すぐにできる」と思っていた方がほとんどだと思います。私もそうでした。けれど、病院に通って順調に(!?)ステップアップをしていっても、なかなか妊娠・出産できない・・・。そうしたカベにぶつかった時、こんな不安が頭をよぎります。

「私、妊娠できるのかな?」「もし子どもができなかったらどうしよう・・・」。

とっても不安で、悲しくなりますよね。その気持ち、よーーーく、わかります!
私自身、『長年の治療を経て、子どもは授かることなく、今夫婦二人で暮らしています』。←この、たった34文字を人前で言えるようになるまで、まぁいろんな思いや紆余曲折がありました。

治療をしていると「結果」という言葉を妊娠に置き換えて「結果が出るまではやめられない」などと使われることがよくあります。けれど今の私は、先述の34文字が、不妊治療の「結果」だなぁと、思うのです。そして、それは決してUnhappyでもない、シンプルな「結果」なのです。

さまざまな人生のかたち

NPO法人Fineは「現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会」というサブネームを持っていて、「不妊」を経てさまざまな人生を歩んでいるメンバーがいます。治療を頑張っている真っ最中の人。念願の妊娠・出産をして、子育てを頑張っている人。夫婦二人の道を歩んでいる人。養子や里子を迎えて子育てを楽しんでいる人。二人目の治療を頑張っている人。治療をせずに授かるのを待っている人・・・。本当にさまざまです。

声を大にして言いたいのは、「どの人生も、それぞれが素敵だ」ということ。そして、子どもがいてもいなくても、それは直接HappyとUnhappyにつながるわけでもない、ということです。

不妊治療を始めたとき、「終わるのは子どもを授かった時」だと思っていました。けれど、そうでない「やめどき」も、残念ながら、ある。私自身も含み、それをなかなか決断できず何年も悩みながら続ける人を、数えきれないほど見てきました。けれど、今ここでお伝えしたいことは、「そもそも何のため?」を考えてみませんか?ということです。

あなたらしい人生を送るために大切なこと

お二人が「子どもがほしい」と望んだ理由は何でした?妊娠・出産をしたかったから?子どもを育てたかったから?子どものいる家庭を作りたいと思ったから?そもそもの理由は何だったのでしょう。

治療が長引くと、妊娠がゴールになってしまい、その一番大切なことを忘れてしまいがちです。時おり二人で、それをぜひ確認していただけるといいなと思います。20年後、30年後に、どんな人生を送っていたいですか?そのために、今お二人に本当に必要なことは、何でしょう。

皆さんが、子どもがいてもいなくても、しごとも人生も自分らしく歩んでいかれますように、心から応援しています。

教えてくれた人・・・

長崎市生まれ。不妊の経験を活かして友人と共著で本を出版。それをきっかけにNPO法人Fine(~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会~)を立ち上げる。Fineは厚生労働省への各種要望書の提出⇒認可を多数実現しているほか「不妊ピア・カウンセラー養成講座」や「医療施設の認定審査」、「不妊治療の経済的負担軽減のための国会請願」など、日本初のさまざまな活動を実施。また患者の体験を踏まえた講演・講義や、患者のニーズを広く集める調査を継続的に実施、広報するなど、不妊や妊活の啓発に努めている。自身はNPO法人設立当初より理事長として法人の事業に従事しながら、人材育成トレーナー(米国Gallup社認定ストレングス・コーチ等)として活動している。著書に『不妊治療のやめどき』(WAVE出版)『ひとりじゃないよ!不妊治療』(角川書店)など。
NPO法人Fine理事長/一般社団法人 日本支援対話学会理事
松本亜樹子

NPO法人Fine理事長  松本さん
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る