英語がうまくなりたい!特別編 「ダイバーシティ」の恩恵
ところでダイバーシティって?
先月に引き続き、「ダイバーシティ」について書こうと思います。
ところで、皆さんは「ダイバーシティ」という言葉をどれくらい知っていますか?
「聞いたことある」という人、「会社に専門の部署がある」など、さまざまなのでは。
このdiversityという言葉、英語で「多様な~」「様々な~」というdiverseの名詞形で、「多様性」という意味です。diversityという語は肯定的な響きがしますよね。
アメリカ社会では、diversityという言葉は人種や性別という分野で、道徳や倫理的な観点から使われていました。現在では「多様な人材」が企業で「実力を十二分に発揮」することで、企業文化を構築し、企業経営を向上させるための重要な戦略のひとつとして位置づけられているようです 。
日本でも特に企業では、「ダイバーシティ推進」という旗印の下、女性や障がい者、外国籍住民といった、これまで積極的に採用してこなかった人々を含め、多様な人材の能力を活かそうという動きが高まってきました。
「ダイバーシティ」に「女性」が含まれているということ
「ダイバーシティ」に「女性」が含まれているということは、多様な人材の一環とみなされているということですが、裏返せば、まだまだ多様性の一環でしかないということです。
それまで「男は外でしごと」という考え方に象徴されるように、会社員というと男性を指していました。9割が男性、という職場は今では少なくなったかもしれませんが、かつてそうだったという所は多いはず。男性が大半を占めると、何かを判断する時に男性の視点から見たジャッジしかくだせなくなってしまいます。女性の意見は「どうでもいいこと」「些細なこと」と捉えられ、無視される傾向にありました。女性は「お茶くみ」程度のしごとしかさせてもらえず、能力を活かすチャンスすらなかった女性も多かったのではないでしょうか。なんてもったいない!
こうした男性-女性の関係は、社会レベルでも見られます。たとえばアメリカ合衆国は、白人男性社会を中心に、女性や黒人やヒスパニック、先住民族が周辺に位置づけられています。
とはいえ、個人個人にしてみれば、どのような位置づけであれ、雇われるチャンスが広がること自体は歓迎すべきかもしれません。本来なら与えられてしかるべきチャンスがこれまで不十分であったことを振り返ってみると、ようやくマイナスからもどりつつあるというところなのかも。かく言う私も、このたび13年ぶりに正規雇用の職につくことができましたが、20人ほどの部署に女性は私を入れて4人だとか。「女性活躍推進」の折、もしかしたら「女性」ということが有利に働いたのかもしれません。